考えたらもうそんな頃に彼女はおふくろの家族になっていたのでした。
妹が言うには赤ん坊の彼女を拾って来たのだそうです。
長い長い年月が経ちました。
彼女は、その真っ白な体をおふくろの腕に抱かれて旅立ったそうです。
自分は彼女に嫌われてました。
何故か彼女は余程で無いと男性を嫌ってたようです。
いつも遠くにうずくまってこちらを眺めている彼女の姿しか覚えていません。
近寄るとすぐに階段を駆け上がり、階上から顔だけを覗かせます。
いつもおふくろといっしょでした。
おふくろは泣きながら言ってました。
「いっしょに居てくれてありがとう」
おふくろはこれから本当の一人暮らしです。
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